【2025年4月23日最新】OpenAI営利化に逆風・Google Gemini契約金判明・EUがApple/Metaに初DMA罰金──AIニュース総まとめ

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4月23日は「AI規制と巨大企業のせめぎ合い」が鮮明になった一日でした。本記事では、3つの主役級トピックと関連動向をコンパクトに整理します。

OpenAI営利化計画に広がる反発

米カリフォルニアとデラウェア州の司法当局に対し、元OpenAI社員やAI研究者らが「営利転換を阻止してほしい」と連名で要請。営利化は投資家リターンを優先し「人類全体の利益」という設立趣旨を損なうと批判しています。OpenAIは年末までにPBC(公益法人型株式会社)化を完了しなければ新規調達4兆円の半額を返還せねばならない条件も抱えており、緊張は高まるばかりです。

ポイント

  • 株式価値3000億ドル超:公益ミッションと高額資金需要の板挟み
  • イーロン・マスクの訴訟とも連動:AI安全と所有構造を巡る攻防が長期化へ

GoogleがSamsungへ“巨額”支払い、Geminiを標準搭載

米司法省の反トラスト公判資料で、GoogleがGalaxy S25シリーズにGemini AIを標準搭載させるため、Samsungに2年間の固定月額+広告収益分配を行っていることが明らかに。独占的地位を強める新たな“デフォルト契約”として当局の追及対象に。

ポイント

  • 検索独占裁判の延長線:AIアシスタントもプラットフォーム支配の焦点へ
  • 競合も参入模索:MicrosoftやPerplexityもSamsungに提案していた事実が浮上

EU、初のDMA適用でApple・Metaに計7億ドル超の罰金

欧州委員会はデジタル市場法(DMA)にもとづき、Appleに5億ユーロ、Metaに2億ユーロの制裁金を科しました。Appleは開発者をApp Store外へ誘導させにくくする行為、Metaは「広告閲覧か有料か」の二択モデルを問題視。両社は控訴方針で米政府も反発姿勢を示しています。

ポイント

  • “ゲートキーパー”規制の第一号:短期間の違反だが象徴的ペナルティ
  • Google・Xも次の標的:DMAは検索広告市場やSNSのデータ利用にも拡大見込み

番外:AI-Defined Vehicleが次の戦場に

Research & Marketsは「AI-Defined Vehicle」レポートを公表。中国OEM各社がVLA(Vision-Language-Action)モデルを車載チップに実装し“走るエージェント”化を加速と分析しています。自動車でも生成AI競争は本格化しそうです。

まとめ

営利と公共性、競争と独占、そしてデータとプライバシー。AI産業の核心課題が同時多発した一日でした。企業は短期のプロダクト戦略だけでなく、ガバナンスと規制環境を見据えた長期視点が求められます。読者の皆さんも、技術革新の陰で進む制度設計の動きに注目してみてください。

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