はじめに
4月後半のわずか3日間で、政策・ビジネス・ヘルスケアの各分野にまたがる大型AIニュースが相次ぎました。本記事では 4/24〜4/26 に報じられた主要トピックをカテゴリ別に整理し、今後のインパクトを読み解きます。
米国:AIリテラシーを必修へ—トランプ政権の教育EO
4月24日、トランプ大統領は「人工知能教育推進」大統領令に署名。K-12でのAIリテラシー必修化と、官民連携による教材開発、教員研修への優先予算を明記しました。教育現場へのAI導入を“電気の普及”になぞらえ、数カ月以内のタスクフォース設置を指示しています。
ここがポイント
- 公共投資:連邦・州予算を動員しカリキュラムを刷新
- 民間企業:教材 API や生成AIツール提供で新市場拡大
- リスク:規制緩和で生徒データ保護が手薄になる懸念
半導体戦線:Intel、ついに“NVIDIA包囲網”を構築
4月25日、Intelは失敗続きだった買収路線から転換し、自社開発GPUとエッジAI向け新アーキテクチャを年内投入すると表明。専門家は「ソフトウェア・エコシステムが整えば巻き返し余地」と分析する一方、依然として市場支配力はNVIDIAが突出との見方です。
プロダクト:Microsoft Copilot+ PCに「Recall」正式搭載
同じく 4月25日、スクリーンショットをローカルLLMで検索できる目玉機能「Recall」が無料アップデートで解禁。プライバシー批判を受け、生体認証必須・暗号化・完全オプトインへと仕様を強化しての再デビューとなりました。
グローバル政策:中国・習主席が“AI自立”を再強調
4月26日 の政治局学習会で習近平国家主席は「高性能チップ・基盤ソフトを国産で」と訴え、政府調達・知財支援を含む包括政策を指示。米国の輸出規制に対抗し、リスク監視体制も加速すると述べました。
ヘルスケア:医療AIが相次ぐ成果
5-1 心房細動治療を安全に
Heart Rhythm 2025 では、リアルタイムAI支援で心房細動アブレーションのリスクを低減する研究が発表され注目を浴びました。
5-2 乳がん検出精度93.9%
4月25日、SBI学会で発表されたAIアルゴリズムは、短時間MRIでAUC 93.9%を達成し、BI-RADS 3の感度92.3%を報告。フルMRIに匹敵する性能でスクリーニングコスト削減に道を開きます。
まとめと展望
- 教育から産業・医療まで、AIは社会インフラフェーズへ
- 地政学リスク:米中それぞれが「人材育成」と「自立」を加速
- 製品競争:IntelやMicrosoftなど既存プレイヤーが再挑戦
- 投資機会:チップ不足解消とAI医療機器承認が焦点
次週以降も国家戦略と現場応用が交錯するニュースが続く見込みです。当ブログでは引き続き深掘りしますので、ぜひブックマークを!
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